6/16

6/16(月)
石田さんが買ってきた「東京人」という雑誌を読む。つげ義春特集で、珍しくつげさんのインタビュー記事が載っているのだ。つげさんが精神的な病気を抱えているのは有名な話だが、今は息子さんが精神を病んで苦しんでいるということに言及されていて驚いた。噂で聞いてはいたけれど、隠しているものだと思っていた。息子さんはもう二十数年他人との関係がなく、友だちも一人もいないのだという。つげさんの奥さんである故・藤原マキさんの著書である「私の絵日記」にはとても励まされた。破天荒なお母さんの正直で簡潔な文章と、丁寧で優しい絵のタッチが好きだった。つげさんがあとがきに書いた文章も素敵なのだ。なにかと自分に似たものを感じていたのかもしれない。私の中で、本の中の息子さんはかわいい一粒種の正助として今も生きている。
つげさんがインタビューで「最近『子は親を救うために「心の病」になる』という本が出ていて、まだ買っていないのですが、その書名だけで内容が分かるような気がしているんです。」と言われていたのが印象的だった。私も気になっていた本だ。

石田さんに、最近カウンセリングを受けていることと、分かってきた自分のいろいろについて少し話してみると「それって親離れ出来てないってことかね」と言われた。親離れ、という言葉に反応してしまい「そうじゃない、そうじゃない」と強く反論した。あとでよく考えてみれば言わんとすることは分かるのだが。親の呪縛から逃れられてない、ということが言いたかったのだろう。

昼、自分の誕生日さえ祝ってなかったことを思い出し、池ノ上のユリイカで一人でランチを食べた。ずっと食べたかったパテ。これまでの自分なら、一人で食事なんて寂しいと思ってする気にもなれなかったし、意味がないと思い込んでいた。ふと、一人は気楽なものだなと初めて思った。誰にも合わせなくていい。そんな当たり前のことも見えていなかった。
夜、吉祥寺のアムリタ食堂でアルフレッドビーチサンダルのライブ。最近ビーサンのブログを見たらこう書かれていた。
「ここ最近の出来事 植本一子さんと会う機会が多かった。楽しそうだったり、怒ってたり、悲しんでたり毎回様子が違った」
5月の前半、悩みに悩んでいた頃、ビーサンにはよく付き合ってもらった。ブログ読んだよ、と言うと、本当にいつも違う顔してたよ、と言われた。

帰り道、ふと思った。心の底から母親が好きな人はいるんだろうか。私の周りには母親との確執を持った友達がやたら多い。多かれ少なかれみんな何かしらあるのかもしれない。
そして自分自身に対してその質問をすれば。答えは全力でイエスであり、全力でノーなのだ。

外食が続いたせいか夜にお腹を壊した。
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by hatarake-ecd | 2014-06-20 11:37
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