6/19

6/19(木)
午前中、事務所へ行くとレターパックが届いていた。差出人は知らない女性で、鳥取からになっている。
開けると手作りらしい文芸誌と、鳥取名産とかいてある既製品のかつおだしパック、そして丁寧な字で書かれた手紙が入っていた。一方的に私のことを知ってくれている人が、事務所の住所を調べて送ってきてくれたらしい。私の日記も写真も好きで、読むとがんばろうと思えるのだと手紙に書いてあった。
同じようなことをメールでくれる人がたまにいる。その度に背中を押されるような気分になる。私がちょっと前に落ち込んでいた時、ツイッターに「見ると元気の出るブログとかあったら教えてください」と書いたのをずっと気にしてくれたらしく、同封されていた文芸誌はその人にとって元気が出る物なのだという。こんな風にタイミング良く助け舟を出されることがある。いよいよ日記を書こうかな、と思う。

昼、音楽雑誌でミュージシャンの撮影。ボーカルの人で、私より20歳ほど年上の人だった。とても気さく、でも軽くはない。懐が広い人だった。私の要望にもまじめに答えてふざけてくれたり、撮影の合間に話しかければ同じ目線で会話をしてくれる。こういう人が人を惹き付けるんだなと思った。撮影終わりには握手と抱擁。なんだか優しさが伝わってくるようだった。

恵比寿に移動してリキッドルームの上のKATAへ。明日から始まるロスアプソンのTシャツフェアの納品。ちょうど同じタイミングで来ていたアブラハムクロスのソウジロウ君、写真家の塩田正幸君、下高井戸トラスムンドの浜ちゃんに会えた。ロスアプソンはもちろん、周辺のこの人達のこと、この3人に限らず、好きだとしみじみ思った。みんな不思議な魅力があり、かっこいいと感じる人たち。少し話しただけで大した話もしてないけれど、なんだか憑き物がとれたみたいに軽くなった。

帰りに恵比寿の駅前にあるモンベルに寄る。来月ビーサンと高尾山に登る約束をしているので、一応登山靴を買おうと思ったのだ。お店の人に聞いて、KEENというメーカーのものを選んでもらって試着。高尾山は登りやすいしハイキング用で十分、でも山のレベルを上げようとするとこの靴では難しいと言われる。登山がしたいわけではないし、気晴らし程度に考えていたので足が疲れなければどれでも良い。
「どうして高尾山なんですか?」と聞かれ一瞬戸惑ったが、正直に「天狗が見れるって聞いて」と答えた。すると少しの間があって「それは、見えるといいですねとしか言いようがありませんね」と返された。そこから話は弾まなかったが、別に良いと思えた。もっと話の弾む答えにすれば良かっただろうか。
その場をやり過ごす答えも十分思いつける。今までの私なら、会話の続く模範解答を口から出したはずだ。

先生に言われた言葉を思い出す。
ーーー人と同じを目指すんじゃなくて、人と違うを目指してください。そこにあなたの価値が生まれるんです。
あなたは本当のことを話せば人から好かれないと本気で信じていますね。逆です。
マニアックなあなたをアピールしなけれは大事な人に素通りされちゃうよ。

家に帰ると一通の手紙が届いていた。「もうこうやって手紙を出すことはないと思います」と書かれた手紙を最後にやりとりのなくなった彼女からだった。私はてっきり嫌われてしまったのかと思っていた。小さなメモ用紙1枚に、細い丸文字が詰め込まれていた。殴り書きでもないのに、切実さが伝わってくるような手紙だった。



今日から遡って日記を書いて行きます。
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by hatarake-ecd | 2014-06-20 11:43
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